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2016/07/31

STANDING IN THE FIRE

47c478c5-1f33-4318-b898-0de33d05dfcc2年ほど前に読んだ本を久しぶりに読み返してみて、当時には気づけなかった内容の濃さに驚きました。
原著のタイトルが『STANDING IN THE FIRE: Leading High-Heat Meetings with Clarity, Calm, and Courage』で、日本では『プロフェッショナル・ファシリテーター-どんな修羅場も切り抜ける6つの流儀‐』Larry Dressler(著)というタイトルで出版されています。

日本語のタイトルだけみると、ファシリテーションのツールやテクニックを教えてくれる内容を連想しますが(私も当時そう思って購入しました)、実際は、ファシリテーターが自分の内面を探求することにより、修羅場と化したミーティングの場や複雑な人間関係による困難な状況においても、ポジティブな変化を生み出すことに繋げる最適なファシリテーションを行うためのマインドとその鍛え方を具体的に解説しています。
 以前に読んだ時にも、素晴らしい本だと思ってノートにポイントを書き出したりした記憶がありますが、今から思うと、当時の私が理解できていたことは、まだまだ浅かったなぁーと…。
この2年間で、本に書いてあることの本質やそれを実践することの尊さや難しさをより実感することができたような気がします。

監訳者である森時彦氏のあとがきは次の文章で始まっています。
‐「ファシリテーションを長年実践してきて最もよかったことは何か?」と問われれば、「自分自身から解放されてきたこと」と答えたい。他愛のない自分のこだわりやプライドを捨てて、素朴に「それはどういう意味ですか?」と訊けるようになったこと。胃が痛くなるような状況でも少しは楽しめるようになったこと。不運が続く時はもちろん落ち込むが、その落ち込んでいる自分を眺めて、どことなく楽しんでいる自分がいること。「真剣に取り組むが、深刻にはならない」という心の使い方を学んだことが大きいような気がする。‐

私は、まだまだこの境地に達することはできていませんが、日々の仕事を通じて自分自身が得ている最大の恩恵は、常に自分の”在り方”に真摯に向き合う機会を与えてもらっていることのような気がします。
炎の中に立ってこそ見えてくるのは、自分自身の在り方だなぁーと感じる今日この頃です。

冒頭の写真は、近所で見つけた向日葵です…明日から8月ですね。