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2015/06/05

正直という戦略

unnamed私は、自分が持っている本を一軍、二軍、三軍に分けています。一軍は自分にとってすごく為になった本で、ずっと大切に持っていて折に触れて読み返す本、三軍はできれば古本屋に売りたい本で、その中間が二軍です。

昨日、読書好きな仕事の知り合いとその話をしたら、自分はその上に「殿堂入り」があると言われ、確かに自分にとっても”殿堂入り”に値する本ってあるなぁーと思いました。
そして、その話の中で、お互いが”殿堂入り”と共通に思っている”一冊”が偶然見つかりました。

その本は、伝わる・揺さぶる!文章を書く』山田ズーニー (著)です。
私がこの本の中で一番いいと思ったのが、このブログのタイトルにもある”正直という戦略”について書かれてある部分です。

「…自分の想いを語れば、孤立する。自分の考えで行動すれば、打たれる。そのどこが自由なのか、と言う人がいるかもしれない。でもそれは、他ならぬ自分のない面を偽りなく表し、自分として人に関わって、得た結果である。自分を偽ることなく外界と関わっていけるということは、極めて自由なことだと私は思う。…(中略)…自分の想いを殺して表面的な結果を得ても、それは相手をうそで操作しているだけで、内的な満足にはなり得ない。自分の偽らざる想いを発現させることが、結局は相手に対しても誠実であり、それが相手の心に響き、相手の潜在能力を揺り起こしたときにのみ、本当の満足が得られる。そこに人と人が通じ合う喜びがある。…(中略)…自分に正直であり、かつ、人とつながっていくという私の戦略を見失うまいと決意した。私は、その時々の自分の想いをもう1歩前へ進めて、持てる創造力を尽くして、相手に伝えていこうと思う。正直という戦略。文章を書く上でも、正直は、最も有効な戦略だと、私は思う。…」

フリーランスになった著者が、信頼関係や仕事が欲しいために自分の根本思想を見失いかけていた…と自戒を込めて書かれたこの文章…私は読んでいて、まさに心が揺さぶられました。

しかし、ただ正直でありさえすればいいのか、ということではなく、そのためにも表現力を磨きましょう!文章術を鍛錬しましょう!ということで、この本には、よい文章を書くために7つの視点に立った有益なアドバイスが書かれてあります。

さて、冒頭の写真ですが、先日、初めて乗ったスーパービュー踊り子号の車窓風景です。梅雨直前の青い空と海が素晴らしかったです。